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地主による買戻しについて

買戻し

地主さんによる借地権の買戻しについて解説します。
そもそも買戻しとは何でしょう?
借地権を売却する際に、地主さんに買い取ってもらうことをいいます。
なぜ地主さんに買い取ってもらう方がいいのでしょうか?
それは地主さんが一番高く、楽に買い取ってもらえる可能性があるからです。

借地権を売る際は買い手を探す必要がありますが、その手間が必要ありません。
長くお付き合いがある地主さんであれば、これまでの経緯から売り手(借地人)にとって悪い条件を表示するようなことは、考えにくいからです。

上記前提をもとに買戻しについて解説しています。

目次

買戻しとは?
借地買戻しで不合理な結果
誰も使っていない借地、どうすればいいでしょうか?
親族が残した借地の問題について
建物を焼失して借地権の買戻しを依頼した事例
地主さんの買取り金額に納得がいかな買った事例!

買戻しとは?

借地権のお悩み解決ガイド

参考:借地権のお悩み解決ガイド

このページでは、第三者への売却ではなく、地主に借地権買い戻しをお願いする際に起きうるトラブルについて、不動産会社選びのポイントや事例などを紹介します。

借地権を売却するのに必要なことは
借地権は、借りる側である借地人が自由に売却できるものではありません。売却の際に知っておくと売買がスムーズにいくコツを掴んでおきましょう。知っているのといないのとでは、借地権の売却スピードや価格に差がでることもありますよ。

借地権は地主の承諾があれば売れる
借地権を売る場合、まずは地主にその旨を伝え承諾を得ましょう。地主が買い取ってくれる場合もありますが、そうでない場合は第三者へ売りに出すことになります。

地主が承諾してくれなければ、原則として借地権は売ることはできません。どうしても売りたい場合は裁判所に申し立てることもできますが、それは最終手段です。

裁判所を通すほどもめた土地ということになれば、なかなか買い手がつきません。できるだけ話し合いで済むように、借地権に強い不動産会社を頼るなどして交渉を進めていきましょう。

借地権の売却は、借地人側からだけではなく地主側から買い取りたいと申し出があることもあります。そういった場合、不動産会社から連絡が来ることもあるので、納得のいく売買ができるよう交渉してくださいね。

借地権の売却には地主との連携が必要になる
借地権はあくまで「建物を建てる権利」なので、土地自体の所有権は保有していません。また、底地権は土地だけの権利なので建物に対しての権利ではありません。

借地人が持つ借地権の売却で利益を得ようと思った場合、建物に価値がないとなかなか難しいものがあります。また、地主が持つ底地権は土地だけのものなので、そこに建物が建っていないと利益を生むのが難しいといった現状があります。

なので、借地権の売却で利益を得たい場合には土地と建物の権利を持つ双方が連携しておこなわないと、良い価格で売れないことがあるのです。

借地人は借地権が高値で売れれば利益になりますし、地主は土地を借りてくれる人がいれば地代や更新料といった不労所得を得ることができます。双方が協力して売却できるよう、交渉を進めていきましょう。

借地権の売却に精通した不動産会社に相談する
借地権の売却交渉を地主とおこなう場合、個人間でやり取りするとお金や権利の絡んだ問題ゆえにトラブルも起きやすくなります。また、地主に比べて借地人は借地権の知識があまりないとも言われているので、安値で言いくるめられてしまうパターンも。

そうならないためには、借地権の売却や買取に精通した不動産会社に相談し、間に入ってもらうのがベター。交渉がスムーズにいけば、地主に借地権を買い取ってもらえたり第三者への売却もしやすくなったりします。

地主に借地権を買い戻してもらいたい場合に、借地権に強い不動産業者を頼るとスムーズに買い戻してもらえるでしょう。

借地買戻しで不合理な結果

税理士法人タカノ

参考:税理士法人タカノ

通達の借地権理論

 土地所有者である地主が、更地価格1億円の土地について、借地権を立退料6000万円を支払って買い戻して、更に、その借地権を他人に6000万円で借地再設定すると、 借地権の取得費も新規設定収入も共に6000万円なので

6000-6000=0 となるように思えます。

 しかし、ここの計算は、

6000-6000×0.6-6000×0.05=2100

(土地は先祖伝来のもので取得費不明、旧借地権は自然発生なのでかつて借地権の譲渡計算はしていない、という前提)となるような算式が、通達に書いてあります。

逐条解説では通達を否定

 ところが、この通達を解説する本には、「このような事例にあっては、法形式上は旧借地権の消滅、新借地権の設定という手順を踏んだことになるが、その経済的実質は、旧借地権者から新借地権者への借地権の移転とみることができ、その借地権の内容には何ら変更がないと解する余地が多分にあるにもかかわらず、この通達をそのまま適用して前述の算式に従って計算することにより課税される所得が発生することになろう。そこで、このような事例については、この通達を形式的に適用するのは必ずしも適当でないので、取引実態に即して、すなわち、地主にとって現実的な収入金額がない限り、その借地権取引によってその地主に所得が発生したと無理に考える必要はないであろう。」と述べて、通達の計算結果を否定し、 6000-6000=0 でよいとしています。

例外扱いでお茶を濁さず原理的再検討を

 神は細部に宿るのであり、細部の事例に適用して、合理的な結果を得られない通達の考え方は、原理的に誤っているのだと思われます。

 借地権と底地権が同一人に帰属したら、必ず混同処理しなければならない、と考えなくてもよいのではないでしょうか。借地権を底地から分離したら、それをそのまま維持しても、特に不都合はないように思われます。

 一度、借地と底地に分離した事のある土地は、その記憶・記録が明確な限り、同一人に借地と底地が帰属することになった後でも、別々な財産として、取得費の計算をするものとする方が、合理的な気がします。

借地権の買い戻しの際に、不利益な結果になってしまうことがあります。
その際にどうしたらいいか、概念を税理士の方が解説しています。
例として計算方法なども乗っているため、一度見ておく必要があります。

誰も使っていない借地、どうすればいいでしょうか?

借地権の窓口

参考:借地権の窓口

「親族が暮らしていた借地をそのまま相続したけれど、まったく活用していない状態が続いている。どうにかしたい」というお困りの声を聞くことがあります。

すでにご自身が家を所有している場合、相続した借地に暮らす予定がなく、一方で地代だけは払い続けなければならないという状態ではもったいないですよね。このようなケースでは、どんな解決法があるのかをご紹介したいと思います。

使っていない借地をどうしたらよいでしょうか?
使っていない借地をどうするべきか考えるとき、基本的には「売る」「買う」「貸す」という3つの選択肢を検討することになるでしょう。それぞれどんな方法なのか、具体的にご説明していきます。

借地権を「売る」
借地権は売却できます。地域や借地権の条件にもよりますが、利用しない借地権を売却する方法があります。

この借地権の売却は、地主の承諾が必要となり、売却に伴い、地主には次のような承諾を求めます。

1、譲渡承諾(名義書換承諾) 2、建替え承諾 3、条件変更承諾 4、抵当権設定承諾 等

まずは、専門家に相談して、その借地権を売却した場合、一体幾らくらいになるのか、地主への承諾料が幾らくらいになり、幾らくらいの手取りが望めるのか把握しましょう。

借地権の売却の際、地主が買主になるケース(地主による買戻し)と第三者に売却するケースとがあります。地主に売却する場合、金額から上記の承諾をする場合の承諾料を差し引いた額が引かれるケースがあります。

交渉に当たる際、基本的に第三者に売却した場合どれくらいになるのかを知った上で、交渉されると良いでしょう。

底地を「買う」
現在所有している借地権の底地を地主から買い取ることで、完全に土地の所有権を得る方法です。十分な資金を用意できるのであれば、検討してみてもよいでしょう。この場合も必ず地主との交渉が必要になりますので、まずは事前に相談しましょう。一般的に「土地を手放してもいい」と考える地主さんはそれほど多くないかもしれませんが、それぞれの事情によっては交渉可能なケースもありえます。

借地人のケースですが、相続してしまった際に、地主に買戻しをお願いできるかどうか、不動産会社が解説しております。
地主との交渉を行っている会社さんですので、気になったらお気軽にお問い合わせも可能です。

親族が残した借地の問題について

Fudosan.JP

参考:Fudosan.JP

親族が残した借地の問題について
相談内容 親族が残した借地の問題について

愛知・女性・40代
祖母が先週亡くなりました。
1人で長野県に住んでた祖母の家は
先代が約150坪の借地に母屋と離れを建て90年は超えているといいます。
地主も代が移り一昨年から認知の祖母に新しく契約書を
作成したのでと何度も交渉に来ておりました。
その頃から老人施設にお世話になり始め空き家になっておりますが、
当時は契約書もないまま祖母に引き継がれあまり地代もあがらなかったようでした。

当時の地主も長生きをされたらしいのですが亡くなられてからいきなり
一昨年までは年10万円ほどだった地代も3倍の年33万円ほどになり、
昨年は空き家状態で契約書には署名できないまま祖母の口座からその3倍の地代を払いました。
契約書には更地にして返せとありました。まだ、生きているのでと断り続けていました。
母も伯父も祖母より先に他界しております。

孫の代ではわからない事だらけで地主の身内が不動産屋ということもあり、
法律とかいいながら、施設にいた祖母の代理でもいいから署名捺印を求められ続けていました。

がとうとう、先週93歳でこの世を去りました。
葬式の時、顔を出した地主はすぐにでも明け渡しを言ってくるでしょう。

ここの土地に縁のない私も弟も従兄弟も東京や名古屋ですから
この先もそこには住む予定もありません。
70年以上もたつ大木、井戸、汲み取り便所が複数個、
昭和のはじめ母屋に増設した間貸し部屋が何部屋かあり共同台所等もあります。

何年か前、下水工事を要請されて50万円くらいかかったとも言われておりますが、
このまま契約書のない時代の土地は孫の代が
責任を持って更地にして返さなければいけませんか?
新しく不動産屋が作成した契約書は納得できず何もしてませんが、
しつこかったので3倍の地代は払いました。

今まで昼夜問わず不動産屋があまりにも強気に話してきていましたが、
もう祖母もいないので伸ばすことも出来ません。
私たち、孫は何をするべきでしょうか?

□■アドバイス

私見ですが、
借地契約が期間満了となって返還する場合は、
建物買取請求権が生じますので、
建物を解体して返還する必要は無いでしょう。

然し、契約期間中の返還となると建物を解体するのは、
賃借人とされているのが一般的な解釈とされています。

解決方法ですが、
1、建物を解体して返還する。
 (契約書が無く建物が残っているので
 契約期間満了とは言い難いかも知れません)

2、借地権は売買可能で有るので、
  建物や土地に相当の価値が有ると判断される場合は、
  建物付で転売を行なう。
 (地主の承諾は必要ですが、裁判所の代諾でも可)
 特に隣地所有者等がその土地を欲しがっている様で有れば、
 良い結果となるかも知れません。

3、他の財産が無いので有れば、相続の放棄を行なう。
  (貴方は全く関係無くなります)

以上の選択肢が考えられると思います。

(高原開発・涌井さん)

実際の40代の女性に起きた事例について、何人かの方が、あどばいす、回答をしております。
借地権に関する実例が多く、お困りの内容をきっとあるかと思います。
ぜひご覧ください。

建物を焼失して借地権の買戻しを依頼した事例

借地権のお悩み解決ガイド

参考:借地権のお悩み解決ガイド

借地人が借地権付建物としてマイホームを購入したのは10年ほど前のことです。
都内で地下鉄の駅から徒歩5分の好立地でしたが、石油ストーブの失火が原因で建物が全焼してしまった事例となります。

建物のローン残債は保険によってカバーできましたが、借地人として今後どうするかを検討している状況でした。

火災によって近隣に迷惑をかけた手前、そのままマイホームを建て直すのは難しいと考え、アパートへの建て替えを申し入れたところ、自己居宅以外は認めないとのことで、借地権の売却をおこなうか、地主による買い戻しのどちらかの選択肢がありました。

ここで、借地人が相談していた不動産会社とは別に、地主から土地管理を請け負っている管理会社がいて、第三者に借地権を売却するなら話しを通してほしいという申し出が入ったのです。

借地人の立場からすれば、少しでも高額で借地権を売却したいところ。いろいろと調整の手間はかかりましたが、結果としては地主に買戻してもらうことになりました。

第三者への売却だと名義変更承諾料や承諾料などが売買価格からマイナスされることや、地主との関係を悪くすれば交渉にも悪影響をおよぼしてしまいます。

第三者の購入希望者が見つかってはいたものの、地主からは先買権行使の申し出もあり、路線価をベースにした借地権割合で決着した事例です。

こちらの事例は第三者に売るより地主さんに買い取ってもらった方がよかった事例になります。

火事による建て替えの際に条件の折り合いがつかず、売却を選んでしまいました。
なぜ買戻しが高くなったのかはいかに簡単にまとめました。

・地主買戻し = 売買価格 (更地価格×借地割合)
・第三者売買 = 売買価格 (更地価格×借地割合) -名義変更承諾料や承諾料

上記式のように承諾料などの手数料が引かれるため、どうしても割安になってしまうのです。

地主さんの買取り金額に納得がいかな買った事例!

参考:借地権の窓口

参考:借地権の窓口

<相談内容>
土地を貸している相手から「借地権を買い取ってほしい」と相談され、前向きに応じようと考えていました。
ところが借地権者の提示額が、思った以上に高く、これでは買戻しが難しいです。
しかし、第三者に借地権を売却されて、少ない地代だけで土地の利用が出来ない状態を継続したくないと考えています。
それに交渉しているうちに、借地権者との関係がギクシャクしてきてトラブルになりそうなんですが、、、


<回答>

まずは借地権の相場を見直しましょう
借地人との交渉を続ける前に、提示された買取価格が、一般的な観点から妥当なものなのかを把握しましょう。
ひょっとしたら借地人と地主さんのどちらかが、一般的な借地権の相場から、かけ離れた目線を持っているため、妥当性のない金額を想定しているのかもしれません。

借地権の買戻しをする場合の妥当な金額を算出するのに、以下の金額を想定してみましょう。

・その借地権を第三者に売却した場合に売れる金額
・譲渡承諾料や条件変更料などの各種承諾料

借地権の買い戻し金額は、実際に借地権を第三者に売却した場合の価格から、借地権者が負担する各種承諾料の額を差し引いた金額で買い取れれば妥当なところで、これを基準にすると良いでしょう。

まずは借地人と大家さんの話し合いが重要だと考えます。
金額感に差が出てしまうのは正しく評価出ていない可能性があるからです。

よくありがちなのは、各種承諾料の存在を忘れてしまうケースです。
その分だけ金額に齟齬が出てしまうのです。
もちろんそうでない場合もありますので、こじれる場合は専門家に相談するのも一つの案かもしれません。

目安金額について以下に式にまとめてみたので参考にしてください。

買取金額(目安)=第三者売却価格- 借地権譲渡の承諾料-(※ケースによっては建物の解体費用など)

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